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2006年1月22日 (日)

てぃだ(太陽)、さんさん(その2)

waido3そこに背後から「こあきさぁ~ん」と声がする。振り返るとあいちゃんがいる。ジンペイさんも一緒。ジンペイさんは私の顔を見るなり「座れっ!マッサージするから」と汗まみれの足を揉んでくれる。おっ、ほぐれるぅ~。横ではあいちゃんからジュースの差し入れ。直前のエイドで水以外のドリンクが品切れで、カロリーのあるドリンクが欲しかったので一気飲み。ぷは~っ!飛行機の時間が迫っているのに、ワタシのヨレヨレぶりを見るに見かねて、ギリギリまで手厚くサポートしていただき、本当に感謝です。去り行くレンタカーに手を振りながら走り出すと、心の中にむくむくっと元気が湧きあがってくるのを感じます。

higaその時、後から来た見知らぬランナーが、並びざま「あのさぁ~、痛み止め持ってない?」。みれば20代後半の女の子。笑顔で「ううん」。ボルタレンからイブまで揃えてるけど礼儀をわきまえないキミにあげる薬はないのだよ。その子には荷物持ち(走りを見ると相当速そうなオジサマ:推定50歳)が同行。「いいでぇ~、間に合うでぇ~、足動いてるでぇ~」と時計を見ながら励まし続けている。「だるいぃ~、どうにかしてぇ~」と言われると、車道に飛び出し通過する車を停めて「バファリン、持ってませんか?」と聞き、携帯が鳴れば自分のザックから取り出して彼女に渡す。エイドが見えてくるとダッシュで先行して水と食料を手に戻ってきてくれる。こんなオジサマ、ワタシも欲しいぞ(笑)。

気を取り直して関門目指し走っていると、20代前半の女の子を発見。追い越しざま「行こっ!」と声を掛けると真剣な目で「間に合いますか?」。「間に合うよ」と二人で走り出す。東平安名崎に向かう道は猛烈な向かい風。帽子を押さえ、斜めになりながら走る。折り返してきたTACのCさんが「間に合うねぇ~、そのペースだよ!」と叫んでくれる。マサカサルノコさんとはガッツポーズ!を交換。灯台を回り関門に着いたのは閉鎖6分前。「間に合ったね~」「ここまで来たね~」としっかり握手。椅子に座って補給し、16時を過ぎたので冷えないように長袖を着用。いよいよゴールに向けてラスト18.5km。追い風を背に受けて再びスタート。

ここから先は、去年の4月に宮古島トライアスロンの調整でM子の家からバイクで何度も往復した道。エイドのオジちゃんが「皆がバナナに塩つけて食べてくから、作ってみたさ~」と小さめに切ったバナナに塩をまぶした特製「塩バナナ」を振舞ってくれる。これが甘くてしょっぱく、なかなかの逸品。さ、ゆっくり確実に進もう。そして一歩を楽しもう。沈む太陽を両手を広げて浴びたり、潮風の匂いを確かめるために何度も深呼吸したり。残り12km地点でNO.71さんから電話。言葉より鼻息を沢山聞かせてしまったけれど、大声で誰かと話すと元気百倍。暫くすると選手収容バスがワタシを追い抜いて行く。最後部の座席からガラス越しに大きく手を振っているのは、関門まで一緒に走った女の子。そっか、乗ったのか…。でも関門まで頑張った経験はきっと次に繋がるよ。ワタシも大きく両手を振り返す。

ラスト10kmを切ったころ、ハーフを走り終えたM子が娘を連れて車で応援に来てくれた。M子の友人で、スレンダー美人のR子も来てくれる(R子はどうして皆スレンダーなんだ?)こどもの無垢な応援は、周囲の選手達も元気づけ、多くのランナーが笑顔で手を振って通り過ぎて行く。M子は小刻みに車を止めて何度も名前を呼んでくれる。名前を呼ばれるとボーッとしていた頭が一瞬ハッとする。そういや、一度も頑張れ!とは言われなかった。ずっと色んな言葉で褒め続けてくれた。それがとても有り難かった。豚もおだてりゃ木に登る、こあきもおだてりゃ100km走る?!

お陰でアッという間に残り5km地点、残り時間52分。夫に「どうにか行けそうだ」と電話を入れ、M子の車の陰でこっそり最後の小用 ^^;。残り4km地点から1km続く「ワイドー(頑張れ)坂」ではたまらず歩きが入り、娘から檄が飛ぶ(笑)。残り3km地点まで熱烈応援を受け、そこで「何があってもゴールするから!」とゴール地点に先行待機してもらった。

・・・のだけれど、これが失敗。残り2kmを過ぎたところにあるY字路で、投光機が進行方向に背を向けて置いてある暗い道(直進)と投光機が明るく照らしている道(左折)があり、左折した先には色とりどりのイルミネーションにライトアップされた建物(シギラベイリゾート)が輝き、いかにもビクトリーロード的。誘導員は不在。どうみてもコースは左という雰囲気満々で、先行ランナーは次々と左折する(本当は投光機が置いてある暗い道に直進するのが正解)。ワタシも皆に続いてみたものの、この辺の道を少し覚えていたので「こりゃ、違うぞ~」と気がついて、周囲のランナーに声を掛けY字路まで引き返す。声が届かなかった先行ランナー数名には申し訳なかったけれど、追いかけて知らせる時間も余力も残っていなかった。分岐で右往左往していた後続ランナーに「こっちですよ」と声を掛けるが、やはりシギラベイのイルミネーションをゴールのドイツ村だと思っているらしく困惑の表情。「ドイツ村には大きなお城があったでしょ、あそこにはお城ないよね。」と走りながら説明して暗い道を進むと、暗闇の中に残り1kmの看板と誘導員を発見。この時点で残り時間13分。

goal間に合うとは思ったけれど、最後まで何があるか分からないぞ、という不安が拭いきれず思わずスパート。遠くで自分の名前がコールされるのを聞きながら、待っていてくれた友人の娘と右手をつなぎ、憧れのレッドカーペット(画像は、翌朝、会場撤収前に撮影したもの)を走る。娘の足が速く(次回参加する頃は、相当手加減してもらわないとマズイかも)、途中転びそうになりながら左手でガッツポーズを作り満面の笑顔でゴール!沢山の人に握手で迎えてもらい、長くて楽しいウルトラの一日が終わった。

medaruゴールして、ホッとした途端気持ちが悪くなり、暫くパイプ椅子に座ってビニールのゴミ袋に顔を突っ込んでいたけれど固形物を食べていないので何も出てこない。そのうち椅子に座っていられなくなってきたところまでは記憶しているが、どうやら皆に抱えられ友人宅のお布団に直行し爆睡した模様(ほとんど記憶ナシ)。目を覚ました時には、楽しみにしていた後夜祭のパーティも終わってた。そんな中でも、ちゃんとR子に完走証の有料パウチだけは頼んでいたところがワタシらしい(汗)。暫くの間行方不明になって、皆さんにご心配をお掛けしました。ようやくウルトラランナー1年生になれました。

ちなみに、翌日の記録一覧でコースを間違えた先行ランナーも無事ゴールしていることを確認できました。めでたし、めでたし。


☆LAP☆
05km:00:37:42 ※トイレ
10km:01:17:43(40:00)※トイレ
15km:01:51:43(34:00:)
20km:02:28:29(36:45)※トイレ
25km:03:05:54(37:25)
30km:03:39:42(33:48)
35km:04:16:38(36:55)
40km:04:51:49(35:10)
45km:05:34:15(42:26)※トイレ
50km:06:11:68(36:55)
レストステーション:0:16:45
55km:07:22:14(39:25)
60km:07:51:03(43:41)
65km:08:36:20(45:17)
70km:09:30:41(54:20)※マッサージ5分
75km:10:11:35(40:53)
80km:10:54:35(43:00)
81.5km:11:06:45(12:09)
レストステーション:0:15:22 ※トイレ
85km:11:44:16(22:09)
90km:12:26:30(42:14)
95km:13:07:13(40:42)
96km:13:17:08(09:55)※エイド休憩&電話&トイレ
97km:13:27:49(10:40)※ワイドー坂を歩く
98km:13:36:18(08:28)※コースから外れる
99km:13:47:57(11:39)※コースに復帰する
Goal:13:53:56(05:59)

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コメント

いやー、素晴らしいですね。ナイスランでした。
後半のつらさ、わかります。
自分の時も走っているときは半分夢遊病のような状態だったけど、後で考えるとかなりダメージがあったと思うから。

後半の塩バナナはいいなあ。
サロマで75kmのおしるこは白玉がなくなっていたけど2杯で十分だったのに、そうめんは5杯いけたもの。
後半は塩分が本当にありがたかったという実感があります。

>暗闇の中に残り1kmの看板と誘導員を発見。この時点で残り時間13分。間に合うと思ったけれど、最後まで何があるか分からないぞ、という不安もあって思わずスパート。

これもわかるなぁ。自分も最後は時間との闘いだったから、計算しながら「十分間に合う」と思って走ったけど、お腹がゴロゴロっといったらそれだけでここまでの苦労が全部水の泡だと、緊張感がどんどん高まりました。

次のウルトラは、楽しんで走りましょうね。

投稿: Ogaman | 2006年1月23日 (月) 18:15

Ogamanさん、こんばんは&ありがとうございます。
ホンの僅かな間ですが、レッドカーペットのヒロインになれたこと、嬉しかったです。到達までの過程が困難であればあるほど感動も大きいもんだなぁ~、と毎回感じます。
「塩バナナ」良かったですよ~。こんな素敵なボラのオジチャンが居てくれる限り大会は安泰だな、と思いました。個人的には、スペシャルで置いておいた「エスプレッソ缶コーヒー」が美味でした。
次の構想が頭に浮かんできています。周囲のウルトラランナーからも、2度目を走ったらもう止められなくなるよぉ~、と嬉しげに脅されてます(笑)。

投稿: こあき | 2006年1月23日 (月) 22:07

私はまだ1度しか走っていないけど、もう抜けられそうにありません。
いや、24時間走も走っているから、サロマが2度目だったのか?
いずれにしてもどっぷりはまっています(笑)。

今年は8レースの出走を予定して、うち4レースがウルトラです。
100はサロマだけだけど・・・。

投稿: Ogaman | 2006年1月24日 (火) 00:20

あの日、遠い宮古でウルトラ挑戦しているこあきさんを思い、エールを送りながら走っていた走友多いのではないでしょうか?私もその一人ですが・・・(^^ゞ

あの日、すぐに携帯に出られなくてメッセージを残してくれたこあきさんの50k過ぎでの声!今でも消去せずに残ってますよ~♪

ウルトラははまり出すとた~いへん!
次はどこにしようかと迷う迷う・・・どんどん楽しめるようになるんでしょうね~♪

こあきさんが阿蘇カルデラに行くときはご一緒したいものです。他のレースとの調整が難しいですが。。。行きたいウルトラの一つです。

投稿: NO.71 | 2006年1月24日 (火) 06:22

こんにちは。今朝は寒さが少し緩んだ札幌です。

> Ogamanさん
Ogamanさんがまだ1度しかウルトラを走っていない、と聞いて意外な気がしたのはきっとワタシだけではないはず。それだけ見事にハマってる、ってことでしょうか(笑)?今シーズン、一つくらいはご一緒したいものです。どこにしようかなっ!

> NO.71さん
携帯で写真までは撮りましたが、メールを出したり掲示板に書いたり、という気持ちの余裕はとてもありませんでした。四万十のナナイチPOWER、恐るべしと思いましたですよ。そんなことをしながらも、12時間台でゴールしてるんですもん。
阿蘇は、こっちのシーズンはじめに開催される大会なので時期的に調整が難しいですが、是非行きましょう!ワタシが青春を過ごした地をご案内したいです。

投稿: こあき | 2006年1月24日 (火) 11:21

完走記読ませていただきました。
こあきさんの読んでいますと、ニコニコしながら走っているように感じます。走ってるときは苦しくても、思いでは楽しいものですよね。終わればまた走りたくなる、ウルトラは不思議なものですね。
まだまた先ですが、サロマパフォーマンスだけを考えて、毎朝寒い・暗い中、変質者のように徘徊しています。

投稿: 江別市民 | 2006年1月24日 (火) 17:55

江別市民さん、こんにちは。
そういわれてみると、大部分は微笑み走法だったかもしれません(笑)。ウルトラの距離だと歯を食いしばって!なんて走りはできないので、ゆったりのんびりだったからでしょうか。
今年、サロマの応援に行けたら「塩」だけは忘れずにポケットに入れておきます。実は今回も、しっかりウェストポーチに入れてました。宮古島の塩はギネスに載るだけあって、どこのエイドにもたくさん置いてあり使うことはなかったんですけど、ワタシの中の教訓なんです。(^^♪

投稿: こあき | 2006年1月24日 (火) 22:42

素晴らしいドキュメント報告にいつも感服!!
こあきさん ボイスレコーダーもって走り実況中継し録音している?まさかメモしながら走ってるなんて無いですよね・・・(笑)。
私なんか10歩も走ればほとんど忘れてしまうのに(一歩歩けば忘れる鶏よりましだが)
子供さんと手をつないでのレッドカーペットを走りゴールの様子も目に浮かび、一時行方不明の顛末も明らかになり・・・スッキリ。
沢山の人との出会いのあるウルトラ100キロ・・・サロマで体験したい。

投稿: 北さん! | 2006年1月25日 (水) 00:36

こあきさん、お帰りをお待ちしていました。
完走記、堪能しました。素晴らしいウルトラデビューとなりましたね~。完走おめでとうございます!!阿蘇にもぜひ参戦されてください。お待ちしています。

投稿: 京丸 | 2006年1月25日 (水) 15:06

びっくり!読んで、笑ったり、涙出てきたり、ほんとドラマなんだね、100㎞って言うのは。こあきも皆んなに励まされて、ゴールテープまで来られるんだね。素敵だね。今回こあき来てくれて、色々感じたよ、ありがとう。こあきのお仲間の皆様も宮古においでのさいは、お声をお掛け下さいね。お手伝い出来ることあればお手伝い致しますね。

投稿: 宮古島M子 | 2006年1月25日 (水) 17:05

苦しい時に「行こっ!」なんて言われたら、嬉しくって涙目だなぁ・・・
ウルトラってホント支えてくれる人がイッパイ。。。ステキ♪
その中を見事完走しちゃうこあきさん。。やっぱ素敵だわぁ☆☆☆

投稿: トン子 | 2006年1月25日 (水) 21:35

こんばんは。(^^♪

> 北さん
Blogを持っているとつい、走りながらもネタを探してしまうんですよぉ、悲しいサガです。
今年のサロマは行けますよっ!周りの人と一緒になって、お互いを元気づけながらゴールを目指してくださいね。応援にいけたらゴールで絶対待ってますからっ!

> 京丸さん
ありがとうございます。いつかは故郷のウルトラを走りたいと夢見ています。どうですか、その時はご一緒に?
来週末、亡父の法事で帰熊します。朝日の素敵な朝ランコース、一度くらいご一緒できたら嬉しいです。えへへ。σ(^^)

> M子
何と言っても、今回一番力になってくれのはM子だよ。ありがとね~。往復は一人だったけど、M子の家で何から何までお世話してもらい、その上、お友達もみんなホントに親切にしてくれて…。それもすべてM子の人柄からだと思うもん。
すっかり宮古に根付いたねぇ~。友達が行く時にはメールしますんで、その時はよろしくね~。って、またワタシが行ったりして。^_^;

> トン子さん
今回、100kmに出た人は300名。サロマの1/6以下の参加人数でこじんまりしていましたが、その分、密な出会いができたかもしれません。
支え合って走ることができるウルトラは、気持ちで走る部分が大きいワタシには、とても居心地のいい時間でした。トン子さんも是非、サロマで堪能してください。

投稿: こあき | 2006年1月26日 (木) 00:14

阿蘇のウルトラ。当面はこあきさんの応援に専念しますです(^^;)。いつかご一緒できる日が来るといいですが、今のところ夢また夢、であります。
来週末、お里帰りですか(嬉)。お時間があるようでしたら、ご連絡くださいまし~。お待ちしています!

投稿: 京丸 | 2006年1月26日 (木) 10:20

京丸さん、こんばんは。
わ~い、やっと予定が合いそうですね。\(^o^)/
近くなったらメールさせていただきますです。

投稿: こあき | 2006年1月27日 (金) 00:42

こあきさん、遅くなりました!完走おめでとうございます。
ゴール後お会いできなかったので結果が分からないまま帰りましたがブログに来て頂きコメントを読んで安心しました。
最後は本当に大変でしたね。でもアクシデントにも負けずゴールおめでとうございます。

また大会でご一緒の時には宜しくお願いします!

投稿: さかき | 2006年1月31日 (火) 00:41

さかきさん、ようこそ~&ありがとうございます。\(^o^)/
見事完走、改めておめでとうございます。さかきさんとコースで何度もお会いできて沢山元気をいただきました。FRUNへの書き込みをサボってまして、スミマセン。m(__)m
帰札して益々、初ウルトラが宮古島でよかったという思いを深めております。実に楽しい14時間でした。
また、お会いしましょう。こちらこそ、よろしくお願いします。

投稿: こあき | 2006年1月31日 (火) 22:47

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